ニャート

パニック障害で退職→ひきこもり→非正規雇用の氷河期世代。だめ人間が何とか日常を投げずに生きていくためのメモ書き。

恋愛をしたことがない27歳無職の精神病患者さんへ

この記事を読みました。

恋愛もセックスもしたことがない27才無職の精神病患者の僕は、世間から馬鹿にされても仕方のない存在なのだろうか?

思ったことを淡々と書いてみます(この方を増田さんと呼ぶことにします)。

自分が居心地のよいネット上の場を探す

まず、「最近、童貞いじりや精神病患者、ひきこもり、生活保護受給者へのバッシングが世間で流行っているようだ」と書かれています。

私が思うに、そうした人に対する風当たりは、10年前くらいよりずっと弱くなっています。

以前は、過労でうつ病になる人さえ「自己責任」と責められる時代でしたが、最近では一定数の共感を得られるようになってきました。

たぶん、童貞などの恋愛する機会に恵まれなかった人への言及も、2・3年後くらいには減ってくるのではないでしょうか(そうした流れを感じています)。

インターネットは、声の大きい人が目立つ場です。
恵まれない立場の人を馬鹿にする1人の裏には、あえて反論しない99人の人がいます(サイレント・マジョリティと言います)。

増田さんは、はてなブックマークや匿名ダイアリーは見ない方がいいと思います。そこは攻撃的な場ですから。

それよりも、自分が共感できて居心地のよい場(たとえば、わかり手さんのメンヘラ.jp等)を探した方がよいでしょう。

増田さんからは、「恋愛をしたい」という気持ちはあまり感じず、それよりも「恋愛をしたことがないために馬鹿にされるのがつらい」という気持ちを感じました。
だから、攻撃的な書き込みを見ないで済む場を探すだけで、その悩みは解消するでしょう。

恵まれない立場の人への攻撃をネットから完全に失くすことは、正直難しいでしょう。
それよりも、自分からそうした攻撃を目にする場所に行かないことが大切です。

それは、「逃げ」ではなく「必要な防御」です。

自分が努力しなくてもできることを伸ばす

増田さんは、自分が気づいていないだけで、長所がたくさんあると思います。
文章から読み取れる範囲では、

  • 家にいながら、高等学校卒業程度認定試験(高認)を受け、大学受験もしたこと
  • 家族のために料理を作っていること

がそうです。
たぶん、文章に書かれていない長所も、たくさんあるのだと思います。

特に、料理ができるというのは、とても大きな長所です。
一般的に、精神を病んでいる人は料理をしない傾向があるので(気力がないから)、「病んでてもできるズボラ料理」ブログを作れば、けっこう需要がある気がします。

苦手なものを努力して伸ばしても、人並みにしかなれないという意見があります。
つまり、努力しなくても当たり前にできること(増田さんの場合は料理)を伸ばした方が、人より秀でることができる可能性はずっと高くなります。

増田さんは、自分に基礎学力がないと思っているようですが、これだけきちんとした文章(しかも人の心を打つ)が書けるのですから、そんなことはありません。

でも、自分で苦手と自覚していることを伸ばすより、自分では自覚していない長所(この場合は料理)を伸ばす方が、時間的なパフォーマンスは高いでしょう。

家族に恵まれているという大きなメリット

自分では気づいていないようですが、増田さんはご両親に恵まれています。

一般的に、精神を病んでいる人は、家族との関係がうまくいっていない人の方が多いです。

(正社員でなくても)元気で働いていて、病気や介護の心配もなく、病気の自分を責めることもなく、「将来の当てがあるから心配するな」と明るく慰めてくれるご両親は貴重な存在です。

へこむ時は、「自分は家族に恵まれている」と自分を勇気づけてください。

引きこもりの人が集まる場に通い続けることが大事

増田さんにとって今一番大事なことは、近くにある「ひきこもりの人が集まるような場所」に通うのを再開することだと思います。

就職や恋愛は、その次のステップになります。

「皆、定職を持っていて、無職の自分が惨めに思えた」とありますが、人と自分を比べてはいけません。

なぜなら、定職を持つことは、引きこもりの人が集まる場所に通い続けることの次のステップなので、次のステップに進んだ人をうらやむより、自分が今いるステップを確実に積み重ねることの方がずっと大事だからです。

その場に行くことを再開して通い続けることを、あせらずに、雑念を払ってやってみてください。

もし可能なら、他にもっと居心地のよい同じような場所がないのかも探してみてください。

そうした地道なステップの積み重ねが、現状を少しづつ変えていきます。
そこで得た、他人とのつながりの中で、次のステップ(就職や恋愛)への芽も生まれてきます。
ステップを積み重ねながら、自分への風向きが良い方向に変わってくるのを、じっと待ちましょう。

起伏のない日常を淡々と生きることは、けっこう辛いですが、お互いゆるゆるとやり過ごして、自分の今のステップを積み重ねていきましょうにゃ。

(えらそうに聞こえたらごめんなさい。同じような悩みを抱える者として、心を尽くして書いたつもりです)