前回、「働かない」「働けない」ための人生戦略をnoteで連載するつもりと書いたが、いい素材を見つけたのでメモしておく。
年収800万の女性が、パートナーの男性に家事をやってもらいたい、いわゆる「下方婚」のために年収400万の男性と結婚。男性には会社をやめてもらい、週3のバイトに転職してもらうが、女性が不倫して末路を迎える話。
この話自体はネタだと思うが、忘れていた気づきを思い出したのでメモ。
ここでは、フェミニスト的な観点は無視して、シンプルに働き方の観点のみから話をしていく(下方婚の話はしない)。
「働けない」「働かない」人は、できるだけ若いときから、どのような方法で生計を立てるか考えておいた方がいい。
そのうちのひとつとして、専業主婦(主夫)は、私はありだと思う。
ただし、専業主婦(主夫)には次のリスクがある。
- 離婚や死別で、以前より不利な条件で働かなくてはならない可能性
- パートナーへの依存を避けられず、人間関係が変化(パワハラなど)
- 自分の人生や人間関係が広がらない可能性
これに対して、考えられる対策。
- 家事スキルで仕事ができるよう磨いておく
- パワハラを絶対しないようなパートナー選び
- 家庭とは別に、自分の居場所や生きがいをつくる
家事スキルの高い人はそれだけでキャリアを切り開ける可能性がある。調理や掃除スキルが必要な地道な仕事を選ぶのもよし、YouTubeやブログなどで発信して起業や出版につなげるのもよし。
逆にいうと、家事スキルが低い人が専業主婦(主夫)になるのは、「働かない」「働けない」戦略としてはあまりおすすめしない。
理由は、家事スキルが低い(=パートナーの家事に対する満足度も低い)のに専業主婦(主夫)になると、パートナーとの関係がはじめは対等であっても、パートナーの自らに対する尊敬度が下がり、関係も変わってくるからだ。
この人ならパワハラはしないだろうと相手を選び抜いても、自分との相性が合わなくて、相手がパワハラを始めるということはある。パワハラをする人はだれにでもするとは限らず、同じような関係でもパワハラをしやすい相手としにくい相手、相性みたいなものはある。だから見極めが難しい。
また、自分自身の幸福度も、家庭以外に楽しみや生きがいを見出せないと下がっていき卑屈になってしまう。
「働かない」「働けない」生き方にも、「生きがい」「居場所」「尊厳」が必要だ。
……この話を読んで、自分は働くつもりなのに、パートナーが自分に家事をやってほしいというだけで、キャリアを取り上げられるのは残酷だと思った。男女間ではよくある話だった(過去形)が、男女を逆にしてみると残酷さがよく分かる。
働きたい人は、結婚でキャリア変更を求めてくる相手は避けるべきだ。
しかし、結婚や育児の結果としてキャリアが変化するのはよくある話で、それはどう考えるのかというのは、私が書きたいテーマから離れてくるのでここまで。