「子供は作っておいた方がいい」という記事を読んだ。
子どもを育てない=負荷が少ない(低コスト)人生を選ぶと、人生における起伏が減り満足度が低くなる(低パフォーマンス)という記述があった。
私のような半ひきこもりだと、低コストな生き方しかできない。
半ひきこもりだと、低コストな生き方を推奨されがちだが、あえてデメリットをいう記事はあまり見ないので(言うまでもないからか)、ちょっとメモしておく。
省エネな生き方だと何も起こらない
低コストな生き方とは、お金をかけないだけではなく、エネルギーもかけない生き方だ。
私は30間近にパニック障害になり、数年後に正社員をやめて以来、徹底してエネルギーをかけない生き方をしてきた。
パニック障害は、ひどいときは電車も乗れないし家からも出られない。今は寛解しているが、体調が悪いと症状が出ることもあるので、無意識下で長年ずーーっと外出を避けてきた。
エネルギーをかけない生き方は、体も気持ちも楽だ。
だが、何もやらない=何も起こらないので、思い出もできないし、感情が揺り動かされることもない。
高コストな「体験」の価値
高コストな過ごし方として、分かりやすい例として「旅行」を挙げる。
たとえば、山に登るとする。お金もエネルギーもかかるが、道中で見る景色と体験はプライスレスだ。
近年、インターネットの登場で、高コストな体験が軽視されがちに思う。
旅行も、ネットで写真が見られるし、どんな土地かも分かる。わざわざ高コストをかけてまで体験する価値がない、ネットで疑似体験できるからと思われがちだ。
でも、実体験だと心のえぐられ具合がちがう。
低コストな生き方だと、死んだ人の心電図みたいに、心の歴史に何の波も起こらない。高コストな体験をすれば、平らな線にピーク(頂点)ができる。そのピークが思い出になり、新たな波も広がっていく。
そういう意味では、どんなくだらないことでも、実際にやるのとやらないとでは大きなちがいがある(と分かってはいる)。
負荷をかけないと基本的な生きる力も落ちていく
エネルギーをかけないと、基本的な生きる力も落ちていく。
私のように、フルタイムで働くのがきついからといって、週3で数時間のパートで働いていると、その線を基準に、前より体力が落ちる。
たとえば、フルタイムに100の体力が必要として、自分は70しかないから無理せず60で働くと、体力が50くらいに落ち、60で働くことがきつくなる、という悪循環を何度か経験した。
逆に、50でしか働けないと思いつつ、ほんの少し上の55で頑張るようにすると、体力も伸びていくという経験もした。
省エネな生き方をしていると、体力だけではなく、コミュニケーション力やストレス耐性、問題解決力など、すべての基本的な生きる力が落ちていくことを実感している。
私の省エネ人生を、しくじり先生的に振り返る
結局、低コスト=低パフォーマンスな生き方を、それしかできなかったとはいえ、後悔している。
なので、これを読んでいる20代・30代の方は、40代になって体力が落ち今よりつらくなる前に、ちょっと頑張ってみてほしい。
しくじり先生的に、私の省エネ人生を振り返ってみる。
パニック障害で退職してから、何度か無理なやり方(司法書士の資格勉強をするなど)でキャリアを得ようとするが、そのたびにパニック障害が再発し、やがて無気力になった。それ以来ずっと、エネルギーをかけない生き方をしてきた。
反省点は次の通りだ。
- 初期は、パニック障害が再発しないよう段階をふんで労働負荷を上げるべきだった
- だれかにキャリアを立て直す方法を相談すべきだった
- 必要なら障害者雇用を利用すべきだった
- 無気力になってからの年数が長すぎる
- 無気力になってからノープラン(これは今もそう)
- 言い訳ばかりで動かない(省エネ)
そもそも、新卒で出版社に入社した時点で、自分の器にあっていない働き方(残業が多い)だったのを、早期に気づいて転職すべきだった、いやそもそも高校時代に……と無限に振り返りができる。
実は去年、パニック障害になってから初めて、就職支援センターにキャリアの立て直しについて相談している。しかし、私のようにぐちゃぐちゃなキャリアでは、プロも立て直し方が分からないんだなと思って終わった。
(実は、体力さえあれば、介護職なら50代・60代でも正社員になれる、というのは介護パートで働いて分かったので書いておく)
(前に、はてな匿名ダイアリーで「ニャートは経理をやったら」と言われたことがあった。当時は田舎の実家で暮らしており、求人がなかったので採用できなかったが、実家を出て都会寄りに引っ越した今ならありかも)
(まあ、今年はやりたいことがあるので、今はアドバイスいらないです。お気持ちだけありがとうございます)
何か、タイトルと合わない着地点になったが、今日はこれで終わる。しかし、私は人生=仕事と思っているのだなあ。何の成果も手に入れていないのに笑える。結婚経験があるのだから(バツイチ)、恋愛または趣味を起点にした振り返りもありなのだが……。
今後は、検索用の記事以外は、こうしたぐちゃぐちゃな、読みやすさをムシした気持ちの羅列を書いていこうと思う。