ニャート

パニック障害で退職→ひきこもり→非正規雇用の氷河期世代。だめ人間が何とか日常を投げずに生きていくためのメモ書き。

Google検索方法の超基本 -ネット検索力がないと生涯賃金で差がつく時代(前編)

自分では「こんなこと常識。できて当然」と思っていることが、他人から見れば優れたスキルだったりすることがある。
その一つが、グーグルの検索方法などの「検索力」であり、個人差が激しいスキルだ。

この記事を読んだ。

【検索神に遭遇した】ネットで検索する能力って個人差があるよね - MIKINOTE

要約すると、

ブログ主が、iPodClassicに使われていた東芝製のHDDを購入したいが、検索できず困っていた
→検索神が「東芝製」「160G」「1.8」のキーワードで検索
→そのHDDの型番が「MK1634GAL」であることを検索でつきとめ、さらに型番名で検索
→ヤフオクで売られていることを発見

という話なのだが、(失礼ながら)私は思った。

「…普通だよね?」

検索神も自分のブログで言っているように、電化製品を製造元(東芝)や仕様(160G・1.8インチ)で検索して型番を突き止め、さらに型番で検索することは、特に神業ではなく普通の検索である。

※注意:ブログ主さんをディスるつもりは全くありません。これ以降の記事もブログ主さんとは全く関係がありません。

ここで私は、以前働いていたパソコン教室で感じたことを思い出した。

40代は、パソコンスキルの個人差が非常に激しい(所感)

あくまで私が暮らしている狭い範囲での所感だが、40代は、パソコンスキルの個人差が非常に激しいと思う。

Windows95が世に出たのは1995年、「ブロードバンド元年」と言われADSLが本格的に普及し始めたのは2001年。
例えば、1970年生まれ(45歳)の人なら、当時は25~31歳。

当時、パソコンは20万円以上した。
パソコンを使わない仕事なら、買わないで済ます人も多かった。

パソコン教室には、90年代後半に寿退社したため仕事でパソコンを使ったことがないが、再就職に必要なのでパソコンを習いに来る40代の主婦がたくさんいた。

普通の会社員でも、仕事で文書作成程度しかパソコンを使わない場合は、働きざかりの忙しく時間がない中で、仕事に必要な最低限の範囲だけを独学した人が多い。

だから、仕事で検索を使う必要がない人は、そもそも「分からないことを検索する」という観点が抜け落ちていることもあるし、ごく基本的な検索スキルも知らないこともある。

分からないことを検索する習慣がない

私は、WordやExcelの細かい使い方を、職場で聞かれることが多い。

その理由を、「自分で検索するより、下っ端に聞いた方が早いから」と思っていた。
だが、同じ人から1日に何度も聞かれると、自分で検索した方が早いのではと思えてきた。

そのため、決して失礼にならないような言い方で「Googleで調べると便利ですよー」といった趣旨のことを言ってみた。
すると、返ってきた言葉は、

「Excelの使い方って、グーグルで検索できるんだ」
「分からないことを検索しようとも思わなかった。検索すればいいんだね」

その人も40代である。
専門知識(文系)を持っていて、帰国子女だから英語ペラペラだ。少し天然だが、いつもその英語力に圧倒されているので、「こんな優秀な人でも、分からないことは検索するという習慣はないんだ」と感慨深い気持ちになった。

後編で詳しく述べるが、ネットには無料で使える情報が眠っており、分からない情報を検索する習慣がないのは、非常にもったいないことである。

検索の基本すら知らない

前述のパソコン教室で、40代にiPadの使い方を教えていた時だ。
その人はパソコンが全く使えない訳ではなく、普段はパソコンで検索していると言っていた。

通常の検索の流れだが、

  1. Googleの検索ボックスにキーワードを入力する
  2. 検索結果が表示される(下の画像)
  3. 検索結果から、探している情報がありそうなサイトのリンク(赤枠)をクリックする
  4. サイトを読む

search_result

となる。
だが、iPadの授業でネット検索した時、その人はなぜか、2で止まっていた。聞くと、

「これ(=検索結果画面を出すこと)で、検索終わりじゃないんですか?」

つまり、今までずっと、検索結果の画面から先に進めることを知らなかった(想像もしなかった)のだ。
検索画面に表示されている、各サイトの冒頭文の中から、情報を探していたらしい。

また、別の人で、検索結果は1ページだけで終わる(2ページから先に行ったことがない)と思っていた人もいた。

基本的な検索はできても、発展的な内容は知らない

ここまで、「はてなブックマーク」を使っている情報強者には信じられないような話をしてきた。
だが、下のはてブコメントを見ると、割と基本的な内容である「Ctrl+Fでページ内検索できる」ことを、はてブユーザーでも知らない人がいることが分かる。

はてなブックマーク - 検索神として紹介されてしまいました(汗 - とまじぃさんち

もっとも、ある調査によると、9割の人はCtrl+Fを知らないという結果が出ている。

「CTRL+F?なにそれ?」が9割 | スラド Linux

元記事の記者は、必要な部分を探し出すために目次や索引を読んだり、章題を流し読みする手法のように、CTRL+Fを広めないといけないと書いている。将来的には ほぼ全ての知識を手に入れられる可能性だってあるのに、学校では他のエリアはカバーしてもこのスキルについて触れなさすぎる、と。

Google検索方法の超基本

ここで、グーグルの検索方法における超基本的な知識をまとめておく。

単語を入力する

日本には非正規労働者がどれくらいいるか知りたい
→「日本 非正規 人口 調査 2015」と入力する

  • 単語と単語の間にはスペースを入力(AND検索)
  • 「非正規労働者」と全部入力しなくても、特徴的な部分だけ(この場合「非正規」)入力すればよい
  • 「どれくらいいるか」という状態を、端的に示す「人口」という単語に置き換える最新で正確な結果が出てくるような単語(この場合、「調査」「2015」)を入れる
  • 検索結果が出てきたら、個人ブログやYahoo知恵袋などではなく、できるだけ公のサイトをURLから判断して参照する
  • 実は、「日本には非正規労働者がどれくらいいるか」という文をそのまま入れても、それなりに結果は出る

最新の情報を得るため、上では「2015」と入れたが、他にも方法はある。
下の画像の画面で、「検索ツール」をクリック→「期間指定なし」をクリック→選びたい期間を選ぶ方法もある。

search_detail

絞り込み(マイナス検索or単語をさらに入力)

スマホ(Android)の家計簿アプリを探したい
→「スマホ 家計簿 アプリ」では、iPhoneのアプリも出てくる
→「スマホ 家計簿 アプリ -iPhone」と入力する または 「スマホ 家計簿 アプリ Android」と入力する

  • 検索結果から除外したい情報の前に、-(マイナス・半角)をつける(マイナス検索
  • iPhoneをマイナス検索すると、iPhoneとAndroid両方のアプリを紹介しているサイトも省かれるため、この場合は「Android」という単語を追加することで情報を絞り込むことの方がオススメ

ちなみに、単語を半角で入力したい時(例えば「and」)、「and」を「あんd」と入力した状態(下の画像)で「F10」キーを押すと「and」(半角)になる。

and

Ctrl+Fでページ内検索

検索したサイト内で、さらにある単語を検索したい時は、Ctrl+F(「Ctrl」と書かれているキーを押しながら「F」キーを押す)を押すと、下の画像のような欄がページの上か下に出てくるので、その欄の中に単語を入力。

search_box

語彙の検索

「JPEG」の意味が分からない → 「JPEGとは」と入力

「JPEG」の読み方が分からない → 「JPEG 読み方」と入力

二つの英単語の意味の違いを知りたい
→「○○ ○○ 違い」もしくは、英文を読むのに抵抗がないなら『google.com』に切り替え「○○ ○○ difference」と入力

※『google.com』は英語圏のグーグルで、英語圏の情報が上位に来る。
日本からアクセスすると、勝手にgoogle.co.jp(日本のグーグル)に切り替わるため、URLに「http://www.google.com/ncr」を入力するとよい。

完全一致検索

検索単語を複数入れた場合、そのうちのいくつかが入っていない結果が表示される
→検索結果に絶対含めたい単語を””(半角)で囲む 例「3万 ノートパソコン ”軽い” 比較」

これは、英文を書く時、実際にネイティブがその英文を書いているのかを調べる時に便利。英文を""で囲んで、前述のgoogle.comで検索。

Yahooのリアルタイム検索

例えば、住んでいる地域で雪が降った朝、電車が遅延しているか、雪で会社が休みになった人がいないかなど、リアルタイムの情報が知りたい時
Yahoo!リアルタイム検索に、「○○線 電車 遅延」などと入力

2ちゃんねるで検索

意外だが、2ちゃんねるの専門板はかなり検索に使える。

例えば、格安SIMフリースマホの「Huawei P8 lite」が欲しい時、実際買ってみた時の感想などを知りたい時は、2ちゃんねるを機種名で検索して専門スレッドを探し、さらにそのスレの中を知りたい単語でページ内検索(Ctrl+F)するといい。

検索したい単語が分からない時

例えば、人からもらったExcelのデータにコメント(下の画像の黄色い四角)が入っていて、削除したいが消し方が分からず、検索したい時。
この場合は、この黄色い四角が「コメント」であることが分からないと検索できない。

comment

検索したい単語が分からない全ての場合に共通するが、「知りたいことが載っているサイトで、どのような説明文が使われているか」を想像し、そこで使われているであろうキーワードを入力する。

この場合、コメントが何であるかを説明するのに、(見たままの情報である)「赤い三角」から矢印が伸びている「黄色い四角」という文章が使われているだろうと仮定し、「Excel 赤い三角 黄色い四角 削除」と入力して検索する。

さて、今回(前編)は、「検索力」は個人差が激しいことと、Google検索方法の超基本を説明してきた。

後編(下の記事)では、ネット上の情報の見極め方と、なぜ「検索力」がないと生涯賃金で差がつくのかを考えていきたい。