ひきこもりをフラットな視点でとらえ直したい
lazy-planetさんの「『主夫』として発信すること」を読んだ。
肩の力が入っていないところがすごくいいですにゃ〜。
「主夫的」な働き方をしている人が集まったから、なんか発信してみようか、的な。
そして、「主夫もキャリアのひとつ」という考え方が広まれば、もっとみんなが自由に生きられる気がする。
現在、仕事と思われていない、キャリアと思われていないものを見直して、新たな需要と供給を見つけることは、ひきこもりや精神疾患の人にもヒントになると思った。
私は元ひきこもりなので、綺麗事ではひきこもりを語れないことも分かっている。
だけど、マイナスの側面ばかり見すぎていたので、もう少しフラットな視点から、ひきこもりについて考え直す取り組みをしてみたい。
「雇用」をひきこもり支援のゴールとしない考え方
私が前から漠然と考えているのは、ひきこもりと高齢者のマッチングだ。
以前、伊藤洋志さんとphaさんの共著「フルサトをつくる (ちくま文庫)」で、「村で勉強を教えることも、立派なナリワイになる」といった主旨の文章を読んだときに、目からうろこが落ちたような気がした。
会社に雇用されるのではなく、サービスがほしい個人に、私個人でサービス(この場合、勉強を教える)を提供する。
「就職」(=雇用されること)がゴールではなく、決まった枠組みにはまろうと苦しむのではなく、自分で枠組みを作れないか。
ひきこもり支援に、派遣会社が乗り出してくる気持ち悪さ
私がひきこもっていた頃、私が住む地域(田舎)にひきこもり支援は(たぶん)なかった。
だが、昨日調べてみたら、暴力ざたで一時有名になったひきこもり支援業者と関係がある派遣会社が、ひきこもり支援に乗り出していて落胆した。
最近、日本経済新聞で「働く障害者サポート」という題名で取り上げられていた企業が、すべて派遣会社だったときも落胆した。
人材各社、障害者の働き方支援 法定雇用率上げに対応 :日本経済新聞
派遣会社がひきこもりや障害者支援に乗り出すことについては、賛否両論あると思う。
ただ、ひきこもり→派遣含む非正規雇用のルートをたどった私としては、それが幸せとは思えない。
高いマージンを取られ続けて、昇給もボーナスも交通費もなく、3年ごとに職場を転々とすることに、どうしても「食い物にされている感」がぬぐえないのだ。
ひきこもりを「キャリア」に
ちょっと過激な書き方になってしまったが、そうした「人材派遣」の枠組みにはまらないで、ひきこもりが自立できる生き方を考えていきたい。
それで、ひきこもっていた期間を働くことにつなげる、「キャリア」としてアピールするには何が必要だろう?
ただの思いつきだけど、「ひきこもり」を「キャリア」とみなすのに必要な条件って何だろう? もし、ひきこもっている期間に家事に精通していたら、「家事1級」と名乗ってもいいかも。ネットの情報収集が上手くて、普通の人には見つけられない情報を見つけられたら「検索1級」とか。
— ニャート (@nyaaatblog) 2018年11月6日
このツイートに対して、いろいろアイデアをいただいた。
ちょっと状況は逆ですが、総体として関係がある話だとおもわれ。
— 吉家孝太郎 (@yoshiiekoutarou) 2018年11月6日
元「Bコース」ナベが語る引退芸人の現実(中西正男) - Y!ニュース https://t.co/W1IokjCj02 https://t.co/Xh8w3g1Yrb
RTした、入江さんが「職歴なし」とみなされる日本のルールって、おかしいと前から思ってる。
— ニャート (@nyaaatblog) 2018年11月6日
ひきこもりの就労が難しくて、履歴書に書ける「キャリア」がないのなら、履歴書がいらない仕事を開発したい、とまでは考えているのだけど、そこから考えが進まない。
一般的な就職の枠から外れた働き方、例えば、家事ができるのなら過疎地域のお年寄りのお掃除サポートとか、要は需要を探してきて、ひきこもりの人とマッチングすることが私にできればよいのだけど。
— ニャート (@nyaaatblog) 2018年11月6日
お年寄りにiPad教えたことあるのだけど、「検索1級」は需要あるよ〜
ひきこもりの経験を言語化できれば(文章やマンガだけでなく喋りでもいい、動画とか公演とか)、コンテンツとして価値あると思うにゃ〜。(そういうコンテンツには賛否両論あるだろうけど)
— ニャート (@nyaaatblog) 2018年11月6日
あと、「悟り1級」とか…。 https://t.co/Ph6PxTf7K8
薄井シンシアさんは「専業主婦」を「キャリア」にする、ということで、子育てに17年間専念し、50歳近くで再就職された。著作がBSプレミアムの「主婦カツ!」というドラマになってる。 https://t.co/pk7MEvZnQ3
— piantina(不良中年主婦) (@asterixxx81) 2018年11月6日
私が専業主婦なら、自分がいかに家事に精通してるかとか、マルチタスクに長けているとか、コミュ力必要なPTA関連を上手くこなしてきたかとか、プレゼンするにゃ〜
— ニャート (@nyaaatblog) 2018年11月6日
そう考えると、ひきこもりの就労に必要なのは、プレゼン能力なのかもしれない
(しかし、自分をプレゼンするって気恥ずかしいよね)
ひきこもりの経験を、明るく言えるメンタルと、面白がらせるプレゼン能力と、面白がってくれる人たちを探すマッチングが必要かにゃ〜 https://t.co/qQyu6DaCw9
— ニャート (@nyaaatblog) 2018年11月6日
もし私がひきこもりの支援をするなら、まず「ズボラでもできる家事」を開発して、実際にひきこもりの人にやってもらって、ブログとか動画とかで売り出して各自お金を稼いでもらうとか、お年寄りにやってあげて対価をもらうとか、「ひきこもり」が「キャリア」に結びつきそうなことを何か考えるにゃ〜
— ニャート (@nyaaatblog) 2018年11月6日
それはなかなか良いアイディアですね!「タダで時間潰し1級」は(そういうことを知らない)高齢者にとっては、kindleでお金とって売れるだけのコンテンツになりますよ! https://t.co/WZgfurNVl6
— ニャート (@nyaaatblog) 2018年11月6日
出来ることをどうやって需要と結び付けるか?っていうのは重要だと思います。こういうことが出来ますよ、とアピールしてもそれが上手く仕事に結びつかないもどかしさをずっと味わって来たので、それをマッチングしてくれる人がいればな、と切実な願いがあります(;_;) https://t.co/qLxaVQsQsO
— 藤本恭子/双極性2型障害と共生中 (@haruusagi_kyo) 2018年11月6日
お掃除サポートは、生協や自治会のお助けor見守りサービスが増えてきているのと、プロの業者・達人もいる→コミュ力もいるので、ハードルは高めですね。
— わらふに🍀Swift学習中 (@warafuni) 2018年11月6日
以前自分も頼まれて、ニーズありそうなのは、お手頃価格の自分史を含む自費出版本の作成支援+電子書籍化。ぼったくり業者も多いみたいなので…
あと、今は手持ち本の電子書籍化ができるみたいなので、片付け・生前整理とセットで請け負うとか。
— わらふに🍀Swift学習中 (@warafuni) 2018年11月6日
オレオレ詐欺が未だに増え続けているので、それを予防しつつ、お年寄りのニーズを満たせるマッチングができるといいですが、お金のない方もいるので、実際にどう事業設計するかは難しいですね…
自宅&PCでできる仕事を増やせるといいですが…
— わらふに🍀Swift学習中 (@warafuni) 2018年11月6日
仮にサービス提供するひきこもり側が個人レビューされると、評価のバラツキが大きくなりそう→低評価で傷ついてしまう人へのフォローをどうするか…
これは、共同生活体でも似た問題が起きそう(片方だけ一緒に暮らしたくない→暮らしたい人が傷付く)
外でストレスの少ない環境なら何とか働ける、という人向けのマッチング・就労支援なら、↓のような事例も出てきているみたいです。https://t.co/V8JHf4D5uO
— わらふに🍀Swift学習中 (@warafuni) 2018年11月6日
あとマッチング関連だと、事業継承。
本格的なものは、健康でやる気のある若者向けですが、それこそ過疎地の個人商店とか。
空き家対策とセットで、自治体の支援を受けられれば、共同経営・居住とか可能性はありますよね。
— わらふに🍀Swift学習中 (@warafuni) 2018年11月6日
(前述の問題はありますが、元ひきこもりで、今はそこそこ動けるみたいな人が運営側に入ってくれると、うまく回る例も作れるはず)
※小規模事業継承マッチングの参考例https://t.co/nRiaLSAH0k
※貴重な意見なのでどうしてもまとめて置きたくて掲載させていただきましたが、抵抗のある方は削除しますので、お手数ですがリプライを投げてください。
空き家と事業承継については私もいろいろ調べていて、「ちょっと大変かな〜」と思っていたのですが、やっぱり検討してみようかな。
このアイデア出しを、ちょこちょこと続けていきたい。
「ひきこもり新聞」2018年10月号の2面に、寄稿させていただきました。次の次の記事で、詳細を紹介します。
www.hikikomori-news.com