ニャート

パニック障害で退職→ひきこもり→非正規雇用の氷河期世代。だめ人間が何とか日常を投げずに生きていくためのメモ書き。

パニック障害の何が辛いかを簡単に語る

パニック障害とは、動悸・頻脈・過呼吸・胸痛などを伴う発作が突然起き、「このまま死ぬのでは」という強い不安感に襲われるが、長くても1時間以内に収まり、体に異常はないという、謎の症状である。

100人中3人がかかる病気で、芸能人では、堂本剛・中川家・高木美保・長嶋一茂などが有名である。

私は、電車などの乗り物に乗った時に発作が起こることが多く、私の中では「電車に乗れない病」と定義されている。

パニック障害になって数年、この病気がきっかけでレールを踏み外したニートが、「パニック障害の何が辛いか」を考えてみた。

パニック障害は障害年金がもらえない

これは最も辛いことではないが、パニック障害とうつ病とのちがいを語りやすいので、一番目に持ってきた。

パニック障害は、「精神病」ではなく「神経症」なので、障害年金はもらえない。
鬱病は、気分障害(精神障害の一つ)なので、障害年金はもらえる。

これの何が辛いかと言うと、パニック障害になると、外でパニック発作が出ることを極端に恐れるため、外出できなくなる。
私のように、電車に乗れなくなる人が多いので、仕事にも行けなくなる。

だから、生きるのに必要なお金が稼げなくなる。でも、他の精神病のように、障害年金はもらえない。

最後の砦がないという意味で、精神的に辛い。

パニック障害の再発率は高い

精神病や神経症はたいてい、完治は難しい。

でも、「寛解」(症状が出なくなる状態になる)はする。
私も、2度寛解し、2度再発している。

1度目の再発理由は簡単だ。

パニック障害のため、既に会社を辞めて療養していたが、寛解し、元通りの人生を歩めると思った。

そのため、再び頑張りすぎた(具体的に言うと、働きながら、司法書士の専門学校に通っていた。我ながらアホだと思う)。

2度目の再発理由はちょっと分からない。

(ただ、完治する人もいると思うので、がっかりしないでほしい。たまたま私は再発したが)

パニック障害は他人に理解されにくい

「発作が怖くて、電車に乗れない」

ぶっちゃけ、普通の人は「そんなの気のせい」と思うだろう。
うつ病ですら「甘え」と言われるのだから。
自分でも、「電車に乗れないなんて、バカバカしい」と思う。

だが、私はパニック発作が本当に怖い。

私なんて、レールを踏み外してからは楽しいこともないし、パニック障害に苦しみながら生活費を稼ぎ続けることに心底うんざりしているので、いつも死にたいと思っている。
だから、発作で死んでしまえたら、むしろうれしい。

それなのに、いざ発作が来ると、「死にたくない。苦しい。怖い」と思ってしまうのだ。

我ながら、謎の心理である。
本人ですら謎なのだから、他人が理解することは難しい。

比較的、よく理解してもらえていると思う私の家族でも、「そんなの気のせいでしょ」と言う。

だから、「人には理解してもらえない」と思っていた方が、気が楽である。

抗うつ薬の副作用と離脱症状が辛い

パニック障害はなぜか、うつ病と同じ薬を飲む。

うつ病でもないのに、精神病じゃないから障害年金ももらえないのに、なぜうつ病の薬を飲むのか。

具体的に言うと、抗うつ薬(SSRI)である。
悪名高いパキシルを筆頭に、ジェイゾロフト・デプロメール・ルボックス・レクサプロなどだ。

どれも副作用と離脱症状が強い。

私は、1度目はパキシル、再発時はレクサプロをそれぞれ2年づつ飲んだが、パキシルは眠気と気持ち悪さがひどく、社会生活がまともに営めなくなるほどだった。

ただ、やはり薬を飲まないと(私は)治らなかった。

パキシルの副作用と離脱症状はひどかったが、パキシルを飲んでいた当時の私は情弱(笑)だったので、パキシルについてネットで調べたことはなかった。

だから、他に選択肢はなく、どんなに辛くても我慢して飲んでいた。その結果、パニック障害は一旦は寛解した。

再発時に、ネットでのパキシルの悪評を知り、「やっぱりそうだったんだ。もうパキシルなんて飲みたくない」と、SSRIを飲まない治療もしてみたが、私には向いておらず、いたずらに病気の期間が長くなっただけだった。

ネットで薬について調べると、嫌な情報ばかりが出てきて、よけいに飲みたくなくなる人も多いと思う。

だが、何も知らなかったら副作用が出なかったかもしれないのに、検索し過ぎて先入観が強くなると、逆プラシーボ状態になり、思い込みによる副作用を感じてしまうこともある。

だから、あまり病気のことは調べ過ぎない方がいいと思う。

まとめ

…辛いことばかり書いたが、それでも2度は寛解したので、どうしたら克服できるかも、そのうち書いてみたい。

パニック障害について文章を書いたのは、初めてである。
ただ辛いだけの話で、人が読んでも不快なものしか書けないことが分かっているからだ。

「パニック障害を笑い話にできたら、売れる本が書けるかもしれない」と思うが、私にとっては、パニック障害は終わったことではなく現在進行形の問題なので、まだ笑い飛ばすことは難しい。

だが、同じ症状を持つ人が読んだら、少しはすっきりするかもしれない。

このブログでパニック障害を取り上げることで、次第にこの病気を客観視していけたらと思っている。